Ca拮抗薬を使用する場合、一体何を指標に薬剤を選択すればよいのか? その疑問を解消すべく、当時の代表的な4種類のCa拮抗薬について心臓への作用を示す5つのパラメーターを選び、それぞれの効力を冠血管拡張作用に対する相対比で算出・図示した。図形の違いは各薬剤の作用選択性の差違を明確に反映している。Ca拮抗薬の冠血管対心臓作用のスペクトルを表記したこの図形は「平の六角形」と呼ばれた。
 |
Ca拮抗薬の冠血管拡張作用に対する、心機能の相対効力比-「平の六角形」 |
|
 |
 |
4種類のCa拮抗薬の冠血管拡張作用(冠動脈血流を2倍に増加する)に対する、洞房結節自動能抑制・房室結節内伝導抑制・心室内伝導抑制・心室自動能抑制・心室収縮力抑制作用の相対効力比(選択性)をこの六角形で図示している。パターンが正六角形に近いほど、そのCa拮抗薬は冠血流量と5種の心機能のいずれにも選択性がないことを示している。
図形のパターンが六角形の中心に近ければ近いほど、そのCa拮抗薬は5種の心機能よりも冠血流に対する選択性が高いことを示している。1980年代、Ca拮抗薬の市場がアダラート、へルベッサー(ジルチアゼム)、ペルジピン(ニカルジピン)で大半を占めていたころ、アダラートと他のCa拮抗薬との差別化にこの図が頻繁に活用された。
|