疾患編 (テキスト解説)

21. 主要降圧薬の適応・不適応

それぞれ大規模臨床試験の成績などから、積極的適応あるいは不適応となる病態があり、禁忌や慎重使用例を考慮した上で適した薬剤を選択するようにします。

主要降圧薬にはそれぞれ禁忌や慎重使用例があり、薬剤選択の際には注意が必要です。

非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬の場合、心抑制作用を伴うため心不全や高度徐脈例に対して禁忌となり、潜在性心疾患を有する高齢者やジギタリスを使用中の患者、β遮断薬と併用する際には十分に注意します。

ARBは妊婦、授乳婦への投与は禁忌となり、重症肝障害患者には慎重投与となります。eGFRが30mL/分/1.73m2以下の場合は、低用量から慎重に開始し、投与量を減らすなどの配慮が必要です。

ACE阻害薬はARBとほぼ同様の禁忌と慎重投与ですが、まれに血管神経性浮腫による呼吸困難が出現することがあるので注意します。また、最も多い副作用は空咳で20~30%に投与1週間~数か月以内に出現しますが、中止により速やかに消失します。

利尿薬は電解質異常のほか、耐糖能低下や高尿酸血症などの代謝系への悪影響があります。

β遮断薬は利尿薬との併用、あるいは単独でも糖・脂質代謝に悪影響を与えることがあります。気管支喘息、II度以上の房室ブロック、レイノー症状、褐色細胞腫に対しては禁忌で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)には慎重投与となります。突然中止すると離脱症候群として狭心症や高血圧発作が起こることもあるため、中止する場合は徐々に減量するようにします。また、ベラパミルやジルチアゼムとの併用は徐脈や心不全をきたしやすいため注意が必要です。

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