アダラートCR錠10周年記念ドクターインタビュー

2008年06月 掲載ドクター

各先生方のご所属は2013年12月現在のものです。

さまざまな可能性を持つアダラートCR錠

アダラートCR錠の魅力は、強力な降圧効果が速やかに発現するにもかかわらず、交感神経活性を亢進させないことであり、従来のCa拮抗薬と比較しても非常にユニークな降圧薬であるといえる。アダラートCR錠は、心筋梗塞や大動脈解離などの既往をはじめとする脳・心血管イベントのリスクが高く厳格な降圧が早期に必要な患者さんに対してはもちろんのこと、臨床の現場においてはなくてはならない降圧薬である。高血圧治療の原則は、24時間にわたる厳格な降圧であるが、それを確実に達成できる最も信頼できる降圧薬としての、アダラートCR錠の位置づけは今後も決して変わることはないと確信している。

その一方で、これまでの大規模臨床試験において、心不全の新規発症を抑制することが示されており、血管平滑筋のCaチャンネル拮抗作用のみでは説明できない多面的な作用をもっていることが明らかにされている。

実際に我々の基礎研究における検討では、ニフェジピンの投与により、細胞の老化を抑制することが示された。細胞の老化は、つまるところ動脈硬化を起点して脳・心血管イベントや心不全の発症にも影響を及ぼすため、このアンチエイジング(細胞の老化抑制)効果は、脳・心血管イベントの抑制にもつながっている可能性があると考える。 アダラートはすでに充分な歴史を持った薬剤であるが、CR錠に対しては、今後も降圧作用以外に解明されていない様々な可能性を含んだ薬剤であると感じている。

小室 一成 先生 東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻 器官病態内科学講座 循環器内科学 教授

小室 一成 先生
東京大学大学院医学系研究科
内科学専攻 器官病態内科学講座
循環器内科学 教授


「温故知新」を感じさせるアダラートCR錠

従来のアダラート製剤には、強力な降圧力とスパズム抑制効果がある反面、しばしば頻脈に困らされることがあった。しかしアダラートCR錠では、そのような副作用が大きく改善され、より安心して使いやすくなっている。すなわち、CR錠は従来のアダラート製剤から優れた降圧効果という良い面のみを引き出したまったく別の薬剤といえよう。

厳格な血圧コントロールは、今後の高血圧治療においても変わることなく、むしろ実践することが益々重要になってくるが、その点からもCR錠は、高血圧治療における「基本薬」としてなくてはならない薬剤であり、CR錠なくして高血圧治療は考えにくいと言っても過言ではないであろう。CR錠は、従来のアダラート製剤の実績を含めても既に「ロングセラー商品」であるが、高血圧治療において、これからもその存在意義は変わることがないと確信していている。

アダラートに古い薬剤というイメージがあるかもしれないが、これは誤解である。我々は最近、大動脈瘤の予防・治療においてニフェジピンの投与により有効性が認められたことを動物モデルで明らかにしている。CR錠にはこれからも新しいメカニズム・効能・効果が明らかにされる可能性がある。一言で言うならば「温故知新」、すなわち、古いように見えても新しい可能性を大いに感じさせる薬剤といえよう。

森下 竜一 先生大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 教授

森下 竜一 先生
大阪大学大学院 医学系研究科
臨床遺伝子治療学 教授