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CR錠10周年記念ドクターインタビュー
 2008年8月 掲載ドクター
久留 一郎 先生 鳥取大学大学院 医学系研究科 再生医療学部門 教授
筒井 裕之 先生 北海道大学大学院 医学研究科 循環病態内科学 教授
室原 豊明 先生 名古屋大学大学院 医学系研究科 循環器内科学 教授
山岸 昌一 先生 久留米大学医学部 糖尿病性血管合併症病態・治療学 准教授
(50音順)

高尿酸血症を合併した高血圧への有用性を示すアダラートCR錠
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久留 一郎 先生

鳥取大学大学院
医学系研究科
再生医療学部門
教授

 アダラートCR錠の最大の魅力は、強力かつ安定した降圧効果にある。高血圧治療では治療初期に十分な降圧を得ることが重要であることから、アダラートCR錠は高血圧治療のベースドラッグと位置づけられる。私の場合はまずCR錠20mgから開始し、効果を見ながら40mgまで増量している。また、アダラートCR錠は脳・心血管イベントのリスクである早朝血圧のコントロールに対して朝投与だけではなく、症例によっては眠前投与を行うことで十分な降圧が得られることもあり、柔軟な使い方ができる薬剤である。一方、高血圧患者の脳・心血管イベントのリスクとして尿酸値も独立した危険因子であることが明らかになっており、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では尿酸代謝に好ましい降圧薬の選択が推奨されている。CR錠は血清尿酸値を低下させることが報告されていることから、その機序に関して検討をおこなったところ、高血圧患者におけるインスリン抵抗性改善作用により骨格筋でのエネルギー代謝が改善した可能性が示唆され、また尿酸前駆物質ヒポキサンチンの産生を抑制し筋原性尿酸値を有意に低下させることがわかった。さらに高血圧性心不全の予後に対して重要な役割を持つ、筋肉内のアデノシン産生を増加させることも明らかとなっている。尿酸代謝に好ましい影響を与え、さらにアデノシン産生を増大させるアダラートCR錠は、高尿酸血症合併の高血圧患者に対し、抗動脈硬化作用や心不全抑制作用が期待できると考えている。

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「心血管病の進展の連鎖」を断ち切るアダラートCR錠
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筒井 裕之 先生

北海道大学大学院
医学研究科
循環病態内科学
教授

 アダラートCR錠は、「厳格な降圧」「24時間にわたる血圧コントロール」が達成できることに加え、冠動脈のスパズム抑制に極めて優れた効果をもっており、私にとっては「降圧薬としても抗狭心症薬としてもスタンダードな薬剤」である。また、従来のアダラート製剤の持つ優れた降圧効果を保持する一方で、反射性頻脈の軽減、1日1回投与の実現、24時間にわたる安定した降圧の実現などの進化が図られたことがCR錠の最大の魅力である。
 高血圧から心不全に至るという心血管病の進展の連鎖において、十分な降圧を図ることは最も重要な点である。CR錠は、この心血管病の連鎖を断ち切るために大きく貢献する薬剤であり、言い換えれば「心血管保護薬」として位置づけることができる。更に抗酸化作用を介した心筋保護効果が期待される可能性に、われわれは着目している。
 一方で、アダラートCR錠に代表されるCa拮抗薬は、その優れた降圧作用により、高血圧治療薬としての確固たる地位と歴史を得たために、あまりにも臨床効果に研究の注目が集まり過ぎた感がある。幸いにもアダラートには、基礎的・臨床的研究から心血管保護を証明する知見が少なくないが、十分とは言えずこれからまだまだ研究を行うべき余地があるものと思われる。そして、アダラートCR錠の研究が今後益々進展していくことこそが、「心血管保護を実現できるCa拮抗薬」としての地位を確立していくことにつながると考えている。

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心血管保護に寄与する可能性を持つアダラートCR錠
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室原 豊明  先生

名古屋大学大学院
医学系研究科
循環器内科学
教授

 私にとってアダラートCR錠は、高血圧・狭心症治療において躊躇することなく使用できる薬剤であり、その降圧効果とスパズム抑制効果は、同じCa拮抗薬の中でも、特別な位置づけにあるファーストライン薬である。特にスパズムに対しては、アダラートL錠以上に1日1回型のCR錠の登場で非常に使い易くなった。また、ACTION試験をはじめとする国内外の大規模臨床試験から得られた、脳・心血管イベント抑制のエビデンスという裏付けがあることが大きい。Ca拮抗薬は、この領域においては確立された薬剤でありCR錠はその代表格といって過言ではないだろう。
 かつて動物実験でCa拮抗薬の抗動脈硬化作用の報告があったが、近年いくつかの点においてこのことが実証されつつある。ニフェジピンの抗動脈硬化作用は、血管内皮を間接的に刺激することによるNO産生や抗炎症作用によりもたらされることが明らかにされている。われわれの臨床研究では、アダラートCR錠投与による抗酸化ストレス作用を見出しており、これは血管局所における直接的な抗動脈硬化作用と考えられる。また新たな視点としては、内皮細胞由来の血管拡張作用を前腕血流量の変化を指標としてみたところ、CR錠投与により改善し、同時に血管内皮前駆細胞の分画細胞数が増加することがわかっており、ニフェジピンは内皮の修復に大きくかかわっていることが示唆される。
 このようにアダラートCR錠には、心血管保護に寄与する新たな作用が期待でき、大きな可能性を持った薬剤であるといえる。

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糖尿病が引き起こす脳・心血管イベントの抑制が期待できるアダラートCR錠
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山岸 昌一  先生

久留米大学医学部
糖尿病性血管合併症
病態・治療学
准教授

 糖尿病を合併した高血圧患者では、血圧コントロールと同時に血糖コントロールを図ることが大きな目標である。また、しばしば冠動脈疾患などの合併症を有することが少なくなく、より治療を複雑にしている。事実、日常診療において、糖尿病合併高血圧患者で降圧目標を達成できているのは、わずか2割程度にすぎないとの報告もあり、厳格な血圧コントロールが如何に難しいかを物語っている。このような症例に対して、わたしはアダラートCR錠を、その切れ味と確かな降圧効果から多くの患者さんに処方している。24時間にわたり厳格な降圧効果が持続するCR錠は、ハイリスク高血圧患者の降圧療法になくてはならない薬剤である。
 このような中でわれわれは、糖尿病が脳・心血管イベントを引き起こす過程において、高血糖の持続による蛋白の糖化が動脈硬化を進展させる事に注目している。これらの終末糖化産物(AGEs)は、AGEs受容体(RAGEs)に結合することで細胞内酸化ストレスを増加させ、血管に炎症や動脈硬化を惹起する。ところがニフェジピンはRAGEsの発現を抑制することでAGEsとの結合を低下させ、細胞内酸化ストレスの増加を抑制することがわれわれの研究から確認されている。つまり、アダラートCR錠による降圧治療が、同時に糖尿病合併高血圧患者の脳・心血管イベントの発症抑制につながる可能性を示唆している。アダラートCR錠は、厳格な降圧を達成するという本来の役割に加え、抗酸化・抗炎症などの多面的な作用からも、臓器保護作用が期待できる、糖尿病合併高血圧に適した降圧薬であるといえよう。

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