山岸 昌一 先生
久留米大学医学部
糖尿病性血管合併症
病態・治療学
准教授
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糖尿病を合併した高血圧患者では、血圧コントロールと同時に血糖コントロールを図ることが大きな目標である。また、しばしば冠動脈疾患などの合併症を有することが少なくなく、より治療を複雑にしている。事実、日常診療において、糖尿病合併高血圧患者で降圧目標を達成できているのは、わずか2割程度にすぎないとの報告もあり、厳格な血圧コントロールが如何に難しいかを物語っている。このような症例に対して、わたしはアダラートCR錠を、その切れ味と確かな降圧効果から多くの患者さんに処方している。24時間にわたり厳格な降圧効果が持続するCR錠は、ハイリスク高血圧患者の降圧療法になくてはならない薬剤である。
このような中でわれわれは、糖尿病が脳・心血管イベントを引き起こす過程において、高血糖の持続による蛋白の糖化が動脈硬化を進展させる事に注目している。これらの終末糖化産物(AGEs)は、AGEs受容体(RAGEs)に結合することで細胞内酸化ストレスを増加させ、血管に炎症や動脈硬化を惹起する。ところがニフェジピンはRAGEsの発現を抑制することでAGEsとの結合を低下させ、細胞内酸化ストレスの増加を抑制することがわれわれの研究から確認されている。つまり、アダラートCR錠による降圧治療が、同時に糖尿病合併高血圧患者の脳・心血管イベントの発症抑制につながる可能性を示唆している。アダラートCR錠は、厳格な降圧を達成するという本来の役割に加え、抗酸化・抗炎症などの多面的な作用からも、臓器保護作用が期待できる、糖尿病合併高血圧に適した降圧薬であるといえよう。
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