松村 剛 先生
熊本大学大学院
医学薬学研究部
総合医薬科学部門
生体機能病態学講座
代謝内科学分野
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アダラートCR錠の特徴と言えば、やはりその強力な降圧効果であろう。繁用されているRA系抑制薬やCa拮抗薬の中でも特に優れた切れ味を持ちつつ、24時間にわたり安定した降圧効果を示すと感じている。実際、他Ca拮抗薬で効果不十分な高血圧症例をCR錠に切り替えることで良好な血圧コントロールが得られる事をしばしば経験している。特にハイリスクの高血圧例では、早期に厳格な血圧管理が可能となり、現在の治療ニーズにマッチした降圧薬と言えよう。
更に現在の高血圧治療は、患者さんの病態背景を十分考慮した治療戦略が求められている。例えば、メタボリックシンドロームにおいてインスリン感受性の亢進に関与するPPARγが注目されている。PPARγに対する作用といえばインスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン系薬剤や一部のARBが良く知られているところであるが、われわれの検討ではニフェジピンもPPARγを活性化することを見出している。また興味深いことに、このニフェジピンのPPARγ活性化機序は、チアゾリジン系薬剤や一部のARBのようにリガンドとしてではなくMAPキナーゼを介する可能性が示唆されている。つまり、これまでの薬剤とは異なる作用機序であることから、併用時の相加効果や他剤無効例への有効性が期待される。さらに、ニフェジピンがPPARγの活性化を介してMCP-1などの動脈硬化惹起性因子の発現を抑制する可能性も見出しており、ニフェジピンの有用性は降圧作用に留まらないと考えている。これらのことが臨床的にも証明されれば、アダラートCR錠は、メタボリックシンドロームや軽度の耐糖能障害を有する高血圧患者に選択されるべきCa拮抗薬となり得る。
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